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社外取締役に聞く

患者様視点を重視した企業理念の追求が新たな価値を生み出す

社外取締役
(取締役議長、社外取締役独立委員会委員)
山下 徹

1. 社外取締役に就任されて2年が経過しましたが、エーザイという会社をどうご覧になりますか?

山下:

 グローバルに展開している企業は多くありますが、当社のユニークな点は、国内外で同じマネジメントレベルで一体的かつ透明性を持った事業運営を行っている点です。例えば、取締役会では、執行役の四半期毎の業務執行報告をはじめ、毎回、世界各地の現場レベルの情報が報告され、議論されています。
 また、当社のコーポレートガバナンスの先進性にも表れている通り、当社には、独自の考えをもって物事を進めるDNAがあります。これは、認知症分野に対する取り組みにも表れています。今後、新しい中期経営計画「EWAY 2025」達成に向けて、革新的なイノベーションによって当社独自の「立地」(あるニーズを満たす上で、いまだ人々が成功していない、あるいは着手していないもので、エーザイが先駆者となりえる機会)を確立するうえでもこのDNAは大変重要だと思います。
 また、当社の場合、自らが提供する薬剤によって、患者様への貢献を肌で感じることができる点が、他業界に身を置く私から見ると、とても羨ましく思います。仕事の意義ややりがいを身近に感じられるせいか、社員の皆さんが、自分たちの仕事に強い使命感を持って、生き生きと働いている点が印象的です。

2. 取締役会の活動を通じ、エーザイのコーポレートガバナンスについて、どのような印象をお持ちになりましたか?

山下:

 まず、当社のコーポレートガバナンスの特長は、他社に先んじて取締役の過半数を社外取締役とし、独立性・中立性のある取締役会の体制を確立したことだと思います。
 また、取締役と執行役の間において、経営の監督機能と業務執行機能の分離、および両者の協調が上手く運営されていると感じています。この点は、一般的には、ともすると実質が伴わず形骸化する恐れがあります。しかしながら、当社の場合は、もちろん改善の余地はあるものの、海外も含めた迅速な事業活動の展開と適正な牽制効果のバランスが上手くとれていると思います。

3. 社外取締役の視点から、エーザイが今後、さらに企業価値、ステークホルダーズの価値を向上させるためには、何が必要だとお考えですか?

山下:

 「患者様とそのご家族の喜怒哀楽を第一義に考え、そのベネフィット向上に貢献する」という当社の企業の理念を常に念頭に置き、むしろ、時代の変化に合わせて、その理念を強化することが重要だと考えます。患者様の視点に立って、何が求められているかを追求すれば、今後当社が何を行っていくべきかが必然的に明らかになってきます。「EWAY 2025」で示された「在宅医療や地域医療」に対するソリューションの提供等の新しい取り組みは、その表れであり、患者様とそのご家族のみならず株主の皆様や社員の皆さん、そして何よりも少子高齢化時代の社会に対して新しい価値を生み出していくことを期待しています。
 当面の最重要課題は、世界が待ち望む「認知症」や「がん」の新薬の開発に成功することだと思います。既に全社を挙げて取り組んでいますが、さらに効率的に新薬を開発するためには、従来の開発手法にとらわれることなく、新しいIT技術の活用やオープンイノベーションなどの推進にこれまで以上に積極的に取り込む必要があると考えます。

 最後になりますが、私自身も長年培ってきた経験を活かし「EWAY 2025」達成に向けて社員の皆さんと一緒に取り組んでいきたいと思います。

【略歴】

1971年4月 日本電信電話公社入社
1999年6月 株式会社エヌ・ティ・ティ・データ取締役
2003年6月 同社 常務取締役
2005年6月 同社 代表取締役副社長執行役員
2007年6月 同社 代表取締役社長
2012年6月 同社 取締役相談役
2013年4月 (内閣府)公益認定等委員会委員長(現任)
2013年6月 三井不動産株式会社社外取締役(現任)
2014年6月 株式会社エヌ・ティ・ティ・データ相談役(現任)
2014年6月 当社取締役(現任)、社外取締役独立委員会委員(現任)、指名委員会委員、報酬委員会委員
2015年6月 当社指名委員会委員長
2015年7月 住友生命保険相互会社社外取締役(現任)
2016年6月 当社取締役議長(現任)

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