化学物質管理

PRTR対象物質の適正管理

医薬品の研究開発や生産活動に用いる化学物質中には、環境への影響が懸念されるPRTR対象物質が含まれており、取扱量、環境への排出量、廃棄物への移動量把握による適正管理が求められています。そのため、国内グループでは独自の試薬管理システムにより試薬類の利用状況を把握するとともに、PRTR対象物質の使用量削減、環境への排出抑制に努めています。指定の取扱量を越えたPRTR対象物質に関しては、所在の都道府県へ遅滞なく届出を提出しています。

医薬品の製造工程では、化学物質使用量は生産量に大きく依存します。また、商業生産の段階では原薬の品質維持のため製造条件の変更は容易ではありません。そこで、化学物質使用量削減に向け、研究開発段階より代替溶媒の利用や、使用物質量を削減した合成方法の開発に取り組んでいます。有機溶媒の再利用も積極的に行い、大気中への排出を最小限にとどめる工夫も製造工程中に取り入れています。

2017年度の国内グループにおけるPRTR対象物質総取扱量は267トンであり、前年度比ほぼ横ばいとなりました。届出対象物質数は7物質から8物質へと1物質増加しました。研究・生産段階においてテーマごとの化学物質使用量に一定量の増減があったものの、使用量全体としては昨年並みにとどまりました。

2011:Amount handled 885t、Amount released 70t, Transfers 263t 2012:Amount handled 566t, Amount released 35t, Transfers 211t 2013:Amount handled 477t, Amount released 17t, Transfers 211t 2014:Amount handled 499t, Amount released 28t, Transfers 191t 2015:Amount handled 476t, Amount released 37t, Transfers 86t 2016:Amount handled 258t, Amount released 25t, Transfers 135t (Fiscal year)

揮発性有機化合物の排出抑制

酢酸エチル、アセトン、メタノールなど揮発性が高く、大気中で気体となる揮発性有機化合物(VOC)は、工場等から排出される窒素酸化物とともに光化学オキシダントの生成要因となります。そのため、大気汚染防止の観点から大気中への排出抑制が求められています。

これに対し、国内主要工場・研究所では、PRTR対象物質と同様、使用量削減に努めると同時に、工程中からの排出が最小限になるよう設備の運用法を定めています。

フロンの適正管理

国内グループでは、フロン含有設備の廃止や更新を計画的に行い、オゾン層破壊作用のない代替フロン(HFC)やノンフロン(NON)使用設備への移行を進めています。2017年度に実施したフロン類使用量調査では、国内主要生産拠点・研究所で使用されているフロン類の87.0%が代替フロン(HFC)、12.7%が指定フロン(HCFC)であり、この2種類のフロンが使用のほとんどを占める結果となりました。強力なオゾン層破壊作用を有する特定フロン(CFC)の使用は、全体の0.1%にとどまりました。国内グループ主要生産拠点・研究所におけるフロン使用量は、CO2に換算して37,118t-CO2に相当しました。

HFCにはオゾン層破壊作用はないものの、強力な温室効果作用があります。そのため、定期点検により漏洩事故を防止すると同時に、万一漏洩事故が起きた場合には、事故情報の即時共有・再発防止に努めています。設備廃止時には、フロン回収・破壊法に従い破壊処理を確実に行っています。

フロン排出抑制法に基づくエーザイ株式会社単体の2017年度フロン算定漏洩量は、321t-CO2となり、厚生労働省への届出閾値を下回りました。

PCB廃棄物の適正管理

PCB廃棄物は、施錠、囲いや掲示板の設置、あるいは揮発・飛散・流出の防止など適正な管理下で保管しています。これまで本庄事業所と川島工場、および筑波研究所の3ヶ所に保管してきましたが、2017年度は本庄事業所に保管してきたコンデンサ9台と安定器661台の処理が完了しました。処理および保管状況は、PCB特別措置法に基づき各都道府県へ遅滞なく提出しています。

サステナビリティ